任意整理の手続きを知ろう! (その2)~専門家に相談する

任意整理

裁判所を介さずに債権者である貸金業者などと「将来利息」や「延滞損害金」などの免除を求めて交渉する、「任意整理」。

実際のところは代理人である弁護士や司法書士が債務者の代理人として債権者と交渉しますが、任意整理の流れ(手続き)はどうなっているのでしょうか?

おおよそ、以下の順に進めていくことになります。

①専門家をさがす

②専門家に相談する

③専門家に依頼

④返済ストップおよび受任通知発送

⑤費用の支払

⑥債務額の確定・交渉

⑦和解成立

⑧和解後の支払開始

今回は「②専門家に相談する」について整理します。

任意整理とは?

「任意幣理」とは、債権者と将来利息のカットや長期分割弁済などの返済の方法や返 済の額について交渉をして、支払いが可能になるような(今よりもよい)条件での合意を成立させる手続きです。

すべての債務整理の手続きの中で、最もよく利用されるのが、この任意整理の手続きですが、裁判所への申立の必要はなく、自分一人でも行うことができます。

これは他の信務整理が裁判所を介する法的措置1)これを「任意整理」に対して「法的整理」といいますであるのに対して、任意整理は債権者と債務者との「私的交渉」という位置づけとなります。

また、裁判所は関与しませんので、自己破産や個人再生の場合のように、裁判所に提出する書類を用意する必要はありません。

「利息制限法」の上限利率を超える利息の契約がある場合には、利息制限法による引き直し計算を行い、過去に払い過ぎている利息を元本に充当して債務を減らします。2)任意整理の手続きの中で、利息制限法による引き直し計算を行った結果、「過払い金」が発生していることがあります。大体、2007年以前に開始した取引が対象になります。この場合、過払い金返還詰求を行います

そして、将来の利息はカットして長期分割払いをするという交渉や、一括返済するの で債務を減額して欲しいというような交渉をしていきます。

なお、「任意整理は私的交渉ですので、自分一人で行うことができる」と書きました が、債権者相手の交渉については、素人にはハードルが高く、専門家(弁護士や司法書士)に依頼するほうが良いでしょう。

専門家に聞かれることを把握しておく

以上の過程を経て、相談する相手が弁護士あるいは司法書士に決まったら、無料相談を依頼します。相談時に聞かれる点について把握しておくと効率よく進められます。主に以下の点が聞かれますので、こちらも準備しておきましょう。

すべての借入先

カードやローン、貸金業者など借金の借入先全てと、借金に対して担保や保証人の有無を聞かれます。これは債務整理の方法によっては貸金業者と直接交渉を行う必要があるからです。債務整理に強い弁護士や司法書士なら、貸金業者やカード、ローンの種類によって有効な交渉方法を知っているため、必ず相談では惜人先全てをいえるようにしておきましょう。

いつ借金をしたか

過払い金が発生しているかどうかも、債務整理の相談では重要なポイントです。 過払い金があれば返済に回すことができますし、結果借金が完済できれば、債務柩理を行う必要がありません。2007年以前の借金の場合、「過払い金が発生している 可能性が高い」ため、必ず「いつ借りたか」を把捏しておきましょう。

現在の借金総額

現在までの借金の総額を聞かれます。もしも具体的な金額が把握できない時には、貸金業者に連絡すると今までの取引履歴を取り寄せられます。もしも、偕金の総額 が140万円以上の場合は司法書士では債務整理の手続きができなくなるので、おのずと弁護士に依頼することになります。

借金をしてしまった理由

借金をしてしまった理由・債務整理を検討するに至った経緯などを聞かれます。3)これは主に自己破産の申請をして免責になるか否かを判断する基準の一つとなります

現在の収人

相談に来た人の現在の収人を聞かれます。これは、相談に来た人の現在の財産や収人に応じて債務挫理の方法を決めるからです。

例えば毎月 一定の収入があり、借金の返済を少しでも進められる、または無収入でも貸金業者との和解成立までに処分できる財産があるなど 収入が見込める場合は任意整理を選べます。4)収入のメドがつかない場合は自己破産を視野に入れることになります

なお、弁護士・司法書士ともに守秘裟務がありますので、債務整理の相談をしたことや自分の借金の状況が家族や周辺の人に知られることはありません。

現在の返済額と1ヶ月に返済可能な金額

現在の借金に対して月々いくら返済しているのか、利率は何%か、今後1ヶ月にどのくらいの金額なら返済に充てられるか、返済を滞納している借金はあるかを聞かれます。

1ヶ月に返済できる借金の金額によって債務救理の方法が変わるのと任意整理を選択した場合は具体的な借金の返済計画を貸金業者側に提示しなければいけないためです。

費用の支払方法

弁護士や法書士へ偵務整理の依頼をする時には費用がかかります。費用が具体的にどのくらいかかるのか、費用の支払は一括か分割か、など今後費用を支払っていく計画について聞かれます。

相談時の注意点

弁護士や司法書士との相談ではいくつか注意しておかなければいけないことがあり ます。こちらも覚えておいてください。

包み隠さず正直に答える

ギャンブルや浪費などが借金の理由だった場合、正直に話したくないと思うのが人情ですが、借金の理由を含めてすべての質問に対して包み隠さず正直に答えまし ょう。

万が一借金の理由を含めて嘘をついた状態で債務整理の手続きを進めていった場合、事実と依頼者の証言が食い違うことになるので、事実確認のために時間や 手間がかかったり、手続きがいったんストップしてしまったりします。

また、任意整理に限ったことではないのですが、例えば自己破席を選択した場合、嘘をついていることがばれると「破産手続きの妨害」と見なされ、借金の免責が受けられなくなります。加えて、嘘をついていたことが発党すると、依頼者と弁護士 ・ 司法書士の間の信頼関係も破綻し、依頼の継 続を断られる場合もあります。

なお、金額や借入先が分からなかったり、間違った内容をいってしまったり、言いにくい内容があったりしても大丈夫ですので分かる範囲で正直に答えましょう。

必要な害類などを用意しておく

あらかじめ必要な書類を用意しておけば、 無料相談もスムースに進みますから以下の書類などを準備しておきましょう。

  • 身分証明書(運転免許証やパスポート、 健康保険証など)
  • 「債権者(金融業者)は誰(どこの会社)か」「債務額はどの程度か」「保証人の有無」「担保の有無」などをまとめたもの5)「債務一覧表」といいます
  • 所有しているクレジットカード
  • 「源泉徴収票」や「給与明細」(収入がわかる書類)
  • 印鑑(シャチハタ不可、 認印でもOK)

 

・・・以上が「任意整理の流れを知ろう! (その2)~専門家に相談する)です。

やはり、重要なのは「現在の借金の状況」そして「現在の収入」ですね。

これらが明確にならないと、どんなに交渉に長けている専門家(弁護士・司法書士)でも十分な交渉ができず、より良い返済計画で和解することができません。

ご参考になれば幸いです。

 

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References   [ + ]

1. これを「任意整理」に対して「法的整理」といいます
2. 任意整理の手続きの中で、利息制限法による引き直し計算を行った結果、「過払い金」が発生していることがあります。大体、2007年以前に開始した取引が対象になります。この場合、過払い金返還詰求を行います
3. これは主に自己破産の申請をして免責になるか否かを判断する基準の一つとなります
4. 収入のメドがつかない場合は自己破産を視野に入れることになります
5. 「債務一覧表」といいます
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