任意整理が成立すると借金はどのくらい減る?~減額の目安を把握しよう!

任意整理

裁判所を介さずに債権者である貸金業者などと「将来利息」や「延滞損害金」などの免除を求めて交渉する、「任意整理」

実際のところは代理人である弁護士や司法書士が債務者の代理人として債権者と交渉しますが、現在ある借金のうち、どれくらいの金額が減額できるんでしょうか?

今回は「任意整理における減額の目安」についてご紹介します。

 

1.任意整理とは?

「任意幣理」とは、債権者と将来利息のカットや長期分割弁済などの返済の方法や返 済の額について交渉をして、支払いが可能になるような(今よりも良い)条件での合意を成立させる手続きです。

すべての債務整理の手続きの中で、最もよく利用されるのが、この任意整理の手続き ですが、裁判所への申立の必要はなく、自分一人でも行うことができます。

これは他の信務整理が裁判所を介する法的措置1)これを「法的整理」といいますであるのに対して、任意整理は債権者と債務者との「私的交渉」という位置づけなります。また、裁判所は関与しませんので、自己破産や個人再生の場合のように、裁判所に提出する書類を用意する必要はありません。

「利息制限法」の上限利率を超える利息の契約がある場合には、利息制限法による引き直し計算を行い、過去に払い過ぎている利息を元本に充当して債務を減らします。2)任意整理の手続きの中で、利息制限法による引き直し計算を行った結果、「過払い金」が発生していることがあります。大体、2007年以前に開始した取引が対象になり ます。この場合、過払い金返還詰求を行います

そして、将来の利息はカットして長期分割払いをするという交渉や、一括返済するの で債務を減額して欲しいというような交渉をしていきます。

なお、「任意整理は私的交渉ですので、自分一人で行うことができる」と書きましたが、債権者相手の交渉については、素人にはハードルが高く、専門家(弁護士や司法書士)に依頼するほうが良いでしょう。

2.任意整理が適している借金とは?

世の中には様々な借金の種類がありますよね。真っ先に頭に浮かぶのは各種ローン、例えば「住宅ローン」や「自動車(マイカー)ローン」、お子さんがいらっしゃる家庭では「教育ローン」なんていうのもあります。

では、借金の減額を行おうとしたときに、どんな種類の借金が任意整理に適している のでしょうか?

それは「キャッシング(カードローン)の利息や買い物の分割支払い(=リボ払い) の手数料など のように比較的、高い金利の借金が該当します。3)現在、使用中のクレジットカードの種類によっても異なりますが、 リポ払いの金利は、各クレジットカード会社により利率が決められています。リポ払い の一般的な金利は実質年率15%で、実質年率とは1年間、借入期間が継続するときの比率のことです。日利計算となるため、支払期問によって手数料が異なります。

総額で支払う金額が減れば、毎月支払 っている金額も減りますから、借金減額以外にも毎月の返済額も任意整理する前よりも楽になっていくというわけです。

また、当然のことですが「過払い金」が発生していた場合には元金自体が減るケース もあります。

具体的に見てみましょう。

(1)キャッシングの利息が全部ゼロにできる

消費者金融やカード会社からお金を借りることを「キャッシング」と言いますよね。キャッシングには利率が決められて、お金が貸し出されています。例えば「1万円借りたら、年率18%で返済する」など、借りたお金に対して支払う利子(利息)が発生します。任意整理ではこの利子(利息)の支払いをカットできます。キャッシングの支払い方法には以下の二つがあります。

  1. キャッシングリポ払い:定額で分割支払いする方法
  2. キャッシング一括払い:借金+利息を一括で支払う方法

任意整理ではこの2つの方法のどちらであっても、キャッシング利息をカットすることができます。利息の支払いをカットするということは、文字通り「利息の支払いをしなくてもいい」とうことです。任意整理では、このようなキャッシング利息の負担をなくすことが出来るのです。

(2)ショッピング手数料も全部ゼロにできる

任意整理では、キャッシングの利息だけでなく、ショッピング手数料も全てなくなります。現金を借りるのではなく、商品を購入する際に「お買い物」での利用ということでクレジットカードを使用する場合がありますよね。このクレジットカードを利用した決済を「ショッピング」と呼びます。(文字通り、買い物を意味しています)

ショッピングの支払い(=カードでの支払い回数です)には「1回払い」「2回払い」「ボーナス一括払い」「分割払い」「リポ払い」などの様々な支払方法があります。このうち、「分割払い」や「リポ払い」には「ショッピング手数料」が発生します。一般的には買い物の金額に年利換算で15%程度の手数料が加算されています。こうしてみると手数料も一種の「利息」ですね。

任意整理では、このショッピング手数料もカットの対象となります。つまり、任 意整理を行うとショッビング手数料の支払いもなくなるというわけです。

3.任意整理で支払いはどの程度、変わるのか?

次に任意整理を行った結果、支払いがどの程度、減額されたかを見てみましょう。

(1)2社から借りているAさんの場合

Aさんは買い物好きでクレジットカードを利用して買い物三昧の毎日でした。気がつくとカードのショッピング残高は50万円になっていました。Aさんは月収が手 取りで20万円のOLです。買い物をし過ぎてしまった月にはカードの支払いができ ず、消費者金融からお金を借りてCカードヘの返済に充てる始末。こちらも気がつくと借入総額は120万円(利率15%)に膨らんでいました・・・。

手取り20万円の月収では、一人暮らしのAさんにとって家賃の支払いもあるので 借金返済に回せるお金は3万円が限界です。

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任意整理をした結果、「元金(利息カット)60回分割の支払い」の交渉で和解することができました。この結果、Aさんの支払いは3万円以内に返済金額を減額され、無事に返済していく目途が立ちました。また、支払総額についても、このままだと何十 万円という利息を支払わなければいけなかったのが、任意整理の交渉がまとまったことで返済額はその当時の残高である170万円で済んだことになります。

(2)4社から153万円借りているBさんの場合

契約社員のBさん(女性)は世界各地を観光に行くのが趣味で友達と海外旅行へよく出かけていました。Bさんは一人旅も好きなので旅費、滞在費と出費がかさみ給料だけでは足りなくなってしまい消費者金融から借入をするようになりました。順調に返済を続けていましたが勤め先の契約が終了してしまい、次の仕事がすぐ に見つけることができなくて返済に充てるお金を別の消費者金融から借りるという悪循環に陥ってしまいました。

気が付けばそんな状態が3年、4社から15 3万円の 借金、毎月4万円の返済をしていました。

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趣味のための借り入れから返済のために借り入れるという状況に陥り、返済に追われた生活だったBさんですが、消費者金融との交渉で借金が96万円に減額、更に分割返済で月々2万3000円になり、生活を圧迫していた返済額を軽減するこ とができました。

4.任意整理での借金減額の効果は?

ここまで任意整理における減額の仕組みや減額の例を見てきましたが、 任意整理で の借金の減額効果は非常に高いということが、 ご理解いただけたかと思います。なぜな ら、キャッシングの利息やショッピングの手数料は年利で換算されていますから、月々 ではあまり気がつきませんが、1年、2年・・・と経つにつれて大きな金額となってくるということですね。

  • 100万円の年利15%の場合は年15万円
  • 200万円の年利15%の場合は年30万円
  • 300万円の年利15%の場合は年45万円
  • 400 万円の年利15%の場合は年 60 万円
  • 500万円の年利15%の場合は年75万円

この金額を支払う、支払わないで総返済額は非常に大きな差が生まれることになります。借金が300万円を超えた場合には月に支払う利息は3万7500円。これを元本と は別に支払う必要があります。

この支払が大きな負担になると行き着く先は・・・他のカードでお金を借りて返済する、そう「自転車操業」状態というわけです。

利息さえなければ支払っていけるのに利息が負担となって支払いが困難な方のために「任意整理」が存在すると言っても過言ではないでしょう。

・・・というわけで今回は「任意整理で借金はどれくらい減る?」ということで、減額の目安について紹介しました。

上記のような結果を導き出すのには相応の交渉力が必要となるのはお分かりいただけると思います。

借金の問題でお悩みの場合は一度。専門家にご相談されることをおすすめします。

ご参考になれば幸いです。

では、また。

 

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References   [ + ]

1. これを「法的整理」といいます
2. 任意整理の手続きの中で、利息制限法による引き直し計算を行った結果、「過払い金」が発生していることがあります。大体、2007年以前に開始した取引が対象になり ます。この場合、過払い金返還詰求を行います
3. 現在、使用中のクレジットカードの種類によっても異なりますが、 リポ払いの金利は、各クレジットカード会社により利率が決められています。リポ払い の一般的な金利は実質年率15%で、実質年率とは1年間、借入期間が継続するときの比率のことです。日利計算となるため、支払期問によって手数料が異なります。
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