任意整理のデメリットを知っておこう!

任意整理

裁判所を介さずに債権者である貸金業者などと「将来利息」や「延滞損害金」などの免除を求めて交渉する、「任意整理」。

実際のところは代理人である弁護士や司法書士に債務者の代理人として債権者と交渉してもらう方法です。

債務整理の中でも任意整理は一番件数が多くいくつものメリットがありますが、メリットだけではありません。世の中、そんなに甘くはありません(笑)

当然のことながらデメリットもあります。では、どんなデメリットがあるのでしょうか?

というわけで今回は「任意整理のデメリットを知っておこう!」です。

任意整理とは?

「任意幣理」とは、債権者と将来利息のカットや長期分割弁済などの返済の方法や返済の額について交渉をして、支払いが可能になるような(今よりも良い)条件での合意 を成立させる手続きです。

すべての債務整理の手続きの中で、最もよく利用されるのが、この任意整理の手続きですが、裁判所への申立の必要はなく、自分一人でも行うことができます。

これは他の信務整理が裁判所を介する法的措置1)これを「任意整理」に対して「法的整理」といいますであるのに対して、任意整理は債権者と債務者との「私的交渉」という位置づけなります。

また、裁判所は関与しませんので、自己破産や個人再生の場合のように、裁判所に提出する書類を用意する必要はありません。

「利息制限法」の上限利率を超える利息の契約がある場合には、利息制限法による引き直し計算を行い、過去に払い過ぎている利息を元本に充当して債務を減らします。2)任意整理の手続きの中で、利息制限法による引き直し計算を行った結果、「過払い金」が発生していることがあります。大体、2007年以前に開始した取引が対象になります。この場合、過払い金返還詰求を行います

そして、将来の利息はカットして長期分割払いをするという交渉や、一括返済するので債務を減額して欲しいというような交渉をしていきます。

なお、「任意整理は私的交渉ですので、自分一人で行うことができる」と書きましたが、債権者相手の交渉については、素人にはハードルが高く、専門家(弁護士や司法書士)に依頼するほうが良いでしょう。

任意稲理のデメリットを十分に把握しよう!

任意整理も約定の返済ができなくなるという点で債権者に不利益を与えるものですから、債務者の方にも一定の不利益があるのはやむを得ないでしょう。

したがって、任意整理においても以下に述べるようないくつかのデメリットがあるという点をあらかじめ考慮に入れた上で、任意整理をすべきかどうかを検討する必要があります。

では、順番に見ていきましょう。

信用情報機関に情報が登録されてしまうこと(=ブラックリストに載る)

「任意整理」も個人再生や自己破産と同じく佑務整理の一つであるため、「信用情報機関」 に事故情報が登録されてしまいます。( いわゆる「ブラックリストに載る」というやつですね)

では「事故情報」とは何が記載されているのでしょうか?

それは、クレジットやローンなどの契約内容、返済・支払状況、取引事実等がその内容とされています。このため「任意整理」をすると、その事実が「信用情報機関」に登録されるため、以降、数年間(概ね5年程度といわれています)は新規にお金を借りたり、クレジットカードを作ることはできなくなります。

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 数年問はできない、 と書きましたが個人再生や自己破産に比較すると「任意整理」は短いと言われています。「短い」とは言うものの「任意整理」を行えば「信用情報機関」に登録されてしまうという、デメリットは避けることができません。

ただ、見方を変えると現時点で支払が滞っている以上、劇的に返済環焼が好転し ない限りは、遠くない将来には「信用情報機関」に登録されるのは時間の問題とも言えます。いずれは登録されてしまうのであれば、思い切って「任意整理」を進めることは十分にアリ、と個人的には考えます。

 

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なお、このブラックリストは,信用情報機関に登録している金融機関しかみることができませんので,自己破産や個人再生における官報とは違い,誰もがみることのできる 情報ではありません。その点からすれば,自己破産や個人再生の場合よりは, 第三者に 任意整理をしていることを知られる可能性は小さいと言えるでしょう。

収入が無ければ利用できないこと

任意整理を行い、貸金業者と新しい返済計画が合意できれば,従前よりは返済が楽になるでしょう。しかし、そうはいっても、やはり返済をしていかなければならない手続です。3)自己破産は借金そのものをチャラにする(=ゼロにする)ことができます

そのため任意整理後に返済できるだけの安定収入がない場合には,利用することができません。

任意整理における返済は,個人再生における返済よりも高額になるのが通常ですので,個人再生で求められる収入よりも高額のものが必要となってきます。 当然のことですが、無職の方は利用できないということになるでしょう。

担保や保証人が付いている借金の場合は担保実行や保証人への請求が発生するリスクがあること

担保付ローン(メリットの記事でも書きましたが所有権留保付きの自動車ローンな ど)や保証人が付いている借金の場合、「任意整理」手続きを実行したことで担保の実行(上記の例で言えば自動車そのものを引き上げる)や保証人への請求が行われてしまうことがあります。しかし、これらの借金の場合を「任意整理」の対象から外すことで、 リスクを回避することが可能となります。

減額できない場合があること

任意整理においては,過払いとなっている場合を除いて,借金の総額を減額してもらうのはなかなか難しいのが現状です。

特に現在では,ほとんどの貸金業者が利息制限法の範囲内の利息の利率で取引をしているため,過払いになっていることも少なくなってきており,減額はより難しくなっています。

そのため,任意整理の場合には,そもそも借金が全額免責される自己破産はもちろんのこと, 個人再生よりも返済金額がかなり高額となるというデメリットがあります。 無論,任意整理をする前の支払いに比べればよほど楽だとは思いますが, それでも出費は大きくなります。

あまりに返済額が過大になってしまう見込みの場合には, 自己破産や個人再生を検討する必要があるでしょう。

裁判を起こされる可能性があること

債権者の中には「債務整理」の手続きを行おうとすると「貸金返還詰求訴訟」という裁判を起こそうとする業者もいます。 当然のことながら裁判で敗訴してしまえば給与等の差し押さえが行われることがありますので、 「信用情報機関に情報が登録されてしまうこと」と同様に高いリスクが伴います。

個人で「債務整理」の手続きを行う際には、どの業者が訴訟を起こした実績があるかを調べるのは大変です。

しかしながら、「債務整理」手続きに熟知している弁護士事務所や司法書士事務所には、「どの業者(債権者)が訴訟を起こしてくるか」、「どのような訴訟内容であったか」などの経験や対処方法などのノウハウがあるため、そのような債務を対象から外す ことで「リスク回避」が可能となります。

まずは専門家に相談してみよう

上記のデメリットについては、借金の苦労を無くしていくためには、受け入れなければいけないリスクだと考えます。とは言うものの、「債務整理」に関する十分なノウハウや実績を持つ専門家(弁護士や司法書士)に依頼すれば、これらのリスクを減じることもまた可能と考えます。

借金問題はデリケートな悩みでもありますので、他人に話すのは抵抗があると思いますが、やはり一人で悩まずに弁護士や司法書士に相談してみることをオススメします。

・・・以上が「任意整理のデメリット」となります。

冒頭にも書きましたが、メリットだけの解決方法はありません。ただ、デメリットについても、現在の苦境から脱して人生をリセットするための代償と考えればそれほど大きいものでもないと考えます。

この記事が借金問題に悩まれる方にとってご参考になれば幸いです。

 

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References   [ + ]

1. これを「任意整理」に対して「法的整理」といいます
2. 任意整理の手続きの中で、利息制限法による引き直し計算を行った結果、「過払い金」が発生していることがあります。大体、2007年以前に開始した取引が対象になります。この場合、過払い金返還詰求を行います
3. 自己破産は借金そのものをチャラにする(=ゼロにする)ことができます
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