個人再生の手続き

022_個人再生

今回は「個人再生手続き」の具体的な流れのお話です。

以下の流れで進みます。

 

(1)申立て

(2)個人再生委員の選任

(3)再生手続開始決定

(4)個人再生委員との面談

(5)再生計画案の提出

(6)再生計画案の認可(不認可)

(7)再生計画通りの返済開始

 

では順に見ていきましょう。

 

申立て

まず個人再生手続の利用を希望する旨を管轄する裁判所に申し立てます。

「個人再生」では住宅ローンは対象外と書いてきましたが、住宅ローンが残っている持ち家を手放さないで「個人再生」を行いたい場合は、別途その手続きを求める申立ても同時に行います。

申立ては基本的に自分の住所地を管轄する裁判所で行いますが、管轄はどこの裁判所かは裁判所のHPで確認できます。(もちろん依頼した弁護士も把握しています)

申立ての際には「債権者一覧表」「財産目録」等の書類の準備が必要です。

これらの書類は作成にかなりの労力が必要となりますので、注意しなければなりません。

弁護士に依頼する場合には、ある程度、これらの書類の記載内容を整理しておくと良いでしょう)。

具体的には以下の通りです。

 

  1. 借金の借入先の名前(銀行、消費者金融、個人等)
  2. 各借入先からの借入額、借り入れた日、毎月の返済額
  3. 各借入金の担保、保証人の設置状況
  4. 自分名義の資産(土地・建物、自動車、株、貯金、退職金等)
  5. 自分(および家族)の収入と支出の状況
  6. 返済可能な(かつ無理のない)月々の金額の目安

 

個人再生委員の選任

「個人再生手続」の申立てが受理されると「個人再生委員」が選任されます。(申立てを代理する弁護士がいる場合は選任されないことが多いです)

「個人再生委員」は裁判所が選任する弁護士で、個人再生手続きの申し立てた者(=申立人)の財産および収支状況を調査し、申立人が作成する「再生計画案」について必要なアドバイス・サポートを行います。

「再生計画案」とは「ルールに従って減額された借金の総額を36回(例外的に60回)分割して、毎月払います」というような内容で「個人再生手続の全体像」が書かれたものと言えばイメージできるでしょうか。

「個人再生委員」は申立人の負債や所有資産を調査し、資料の不足箇所があれば補充を要求したり、資産の調査(現地での確認等)を行って、「再生手続開始決定」を出すか否かについて裁判所に意見書を提出します。この意見書をもとに裁判所は「手続きの開始決定」や「借金をどのように「減額するか」等を決定します。

 

再生手続開始決定

申立てを受け書類に不備がないことを確認した裁判所は、個人再生委員が選任されていれば、その意見を聞いたうえで(選任されていなければ申立人から事情を受けた(=「審尋」)うえで、「再生手続開始決定」を出します。

これによって、「個人再生手続」が終了するまで「全ての債権者に対する返済は禁止」されます。

一方、債権者から申立人への「取立行為をすることも禁止」となります。

同様に申立人は「裁判所の許可なく財産を処分することも禁止」されます。

再生手続手続開始決定後、「申立人は個人再生委員に対し、申立書に記載した月の返済予定額を支払う」ことになります。(多くの場合、6か月間です)

この6か月間は個人再生手続によって減額された返済額を、毎月支払うことができるか、というリハーサルとなりますので、遅れずに支払うことが必要です。

このリハーサルにおいてもし支払いが滞ってしまうことがあれば、「個人再生手続において借金が減額されたとしても支払いを継続することが不可能である」と判断され、手続きそのものが廃止されてしまうケースもあります。

 

個人再生委員との面談

「再生手続開始決定」が出されると、申立人は個人再生委員と面談します。

面談の際には提出した書類をもとに個人再生委員から申立人(債務者)と申立代理人(弁護士)に対して、種々の質問が出され、場合によっては追加資料の提出を求められます。

これらの課題に対応するのと並行して、6か月間のリハーサル中は個人再生委員が指定する口座に返済予定額を毎月入金しなければいけません。(決して遅れないように!)

再生計画案の提出

個人再生委員による債権・財産等の調査が終了すると「再生計画案」の提出になります。

この計画案では減額した返済額は以下の基準を満たしていなければなりません。

財産がある場合(清算価値保障原則)

個人祭祀絵においては破産をして換価処分をすれば得られるであろう金額よりも減額することはできません。

小規模個人再生の減額率

  •  債務額が100万円以下の場合       ⇒ 債務全額(減額なし)
  •  債務額が100万円以上500万円未満の場合 ⇒ 100万円
  •  債務額が500万円超1500万円以下の場合  ⇒ 5分の1
  •  債務額が1500万円超3000万円以下の場合 ⇒ 300万円
  •  債務額が3000万円超5000万円以下の場合 ⇒ 10分の1

また財産がある場合は上記減額率による金額と財産の価値と比べて大きい金額を採用します。

給与所得者等再生の場合(1+2+可処分所得要件)

可処分所得の2年分以上の金額であること。

可処分所得とは平均年収額から再生債務者およびその不要を受けてるべき者の最低限度の生活を維持する所得のことです。

再生計画案の認可(不認可)

提出された「再生計画案」について、「小規模再生手続」であれば、「債権者の議決」が、「給与所得者等再生手続」であれば「債権者への意見聴取」が行われます。そして問題がなければ「計画再生案」が認可されます。認可されてから大体1か月後に再生計画案は確定し、これにより「法的に借金が減額された」ことになります。

なお、もし認可されなかった場合には「不服申立て」という手段を取りますが、それでも不認可の結論がくつがえらない場合には再度の「給与所得者等再生」の申立てや自己破産手続、任意整理等を検討することになります。

 

再生計画通りの返済開始

再生計画案の確定により減額された借金を毎月返済していき返済が終了すれば、残額が免除されて借金生活から解放されることになります!

 

提出資料について

提出資料は以下の通りとなります。

申立て時の提出資料

申立書

申立人の住所・氏名・生年月日等の情報や「小規模個人再生手続」と「給与所得者等再生手続」のどちらを選択するか等を記載します。

収入一覧および主要財産一覧(陳述書・財産目録)

陳述書には現在の職業・収入、過去の職歴、家族の状況・同居の有無、再生手続を申請するまでの経緯などを記載しま。財産目録には預金・現金、財形貯蓄等の積立金、保険、有価証券(株券等)、自動車、不動産(土地・建物)等の自己名義の財産の有無、価値などを記載します。

債権者一覧表

借入先の全てと借入額・借入原因を記載します。住宅ローンがされば、別途、借入額等を記載します。

その他

・委任状

・住民票

 

申立時、またはその後に提出する資料

小規模等個人再生手続の場合

・確定申告書、源泉徴収票その他の収入額を明らかにする書面

・個人再生委員が指示する場面

給与所得者等再生手続の場合

・源泉徴収票または課税証明書(直近1年分)

・給与明細書(2か月分)

・個人再生委員が指示する書面

申立後速やかに提出する資料

・再生債務者代理人あて封筒

・再生債権者あて封筒

 

以上となります。

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