小規模個人再生とは?~個人再生の基本類型~

個人再生

現在、借金解決のための方法として、債務整理が市民権を得ています。

債務整理というのは、消費者金融などの借金を圧縮する手続き(任意整理・個人再生・自己破産など)の総称です。

その中で「個人再生」は比較的新しい法的整理で、簡単に言うとトータルの債務額が5000万以下という前提で、3年~5年の再生計画を練って返していく手続きですが、真面目に計画した通りに返済を実行すれば、返しきれていない借金が免除されます。

個人再生は、もともとは法人を対象としている民事再生手続を個人でも利用できるように設けられたものと言えます。

この個人再生には「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」という2つの手続が用意されていますが、個人再生のうちでも基本類型1)給与所得者等再生は、小規模個人再生の特則という位置づけになります。となるのが「小規模個人再生」です。

なお、個人再生を申立てた人の90%以上は「小規模個人再生」を利用して借金問題を解決しています。

では、利用条件などについて見ていきましょう。

小規模個人再生の利用条件

まず「小規模個人再生」の利用条件を整理しましょう。以下がその条件となります。

  1. 個人債務者のうち、将来において継続的にまたは反復して収入を得る見込みがあるもの2)「小規模個人再生」は主に自営業者が対象となります
  2. 再生債権の総額3)平たく言えば「借金総額」となります。のうち、住宅ローンを除くものが5,000万円を超えないこと
  3. 再生計画案4)借金をいくら減額して、いくらずつ返済していくかについて記載したもので、裁判所が、この計画について債権者の意見・議決を踏まえて認可すると、法的に借金が減額されることになります。は最低弁済額をクリアしていること
  4. 再生計画が裁判所に認められるためには、債権者の数の2分の1以上の反対がなく、かつ反対した債権者の債権額の合計が全債権額の2分の1を超えていないこと

なお、2の「再生債権総額が5,000万円を超えない」という条件は「小規模個人再生」だけでなく、「給与所得者等再生」でも同様です。言い換えると、5,000万円超の借金については「個人再生」では対処できない、ということになります。

また、上記の中で3の「最低弁済額」について、少々注意が必要です。次に「最低弁済額」についてご説明します。

個人再生における最低弁済額

「最低弁済額」とは文字通り「債務者が債権者に支払わなければいけない返済額」のことで、借金総額との関係は以下の通りとなります。

例えば、借金が500万円の場合は最低弁済額は100万円、借金が2,000万円の場合は、その20%ということで400万円となります。(借金がかなり圧縮されることになります)

最低弁済額を左右する要因~清算価格

個人再生では、再生計画における返済総額が、仮に自己破産を申請して破産手続を行い、保有財産を換金して各債権者に配当した場合の総額を下回るようであれば、認められない5)これを「民事再生手続きの不許可事由」といいますとなるようにします。

すなわち、破産の場合の配当よりも多く返済することが債権者の利益のために保証されているわけです。この考えを「清算価値の保障」と言います。

裁判所が判断する財産(不動産や車)の総額を「清算価格」といいます。これを計算し、借金の総額から計算した最低弁済額と比較して、高い方がその小規模個人再生の最低弁済額となります。

 

・・・以上が「小規模個人再生」のポイントとなります。

なお、「給与所得者等個人再生」との違いですが、「給与所得者等再生手続」では金融業者等の債権者が再生手続きによって債権額が減額されることについて反対したとしても減額されるのが通常であるのに対して「小規模個人再生手続」では借金を減額することに同意しない債権者が全体の半数以上、または同意しない者の債権額が総額の2分の1を超える場合には借金の減額そのものが認められないという点が挙げられます。

すなわち、「小規模個人再生手続」では債権者の意向によって借金の減額がされない可能性がある、ということです。

・・・以上が「小規模個人再生」についてのご紹介でした。

 

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References   [ + ]

1. 給与所得者等再生は、小規模個人再生の特則という位置づけになります。
2. 「小規模個人再生」は主に自営業者が対象となります
3. 平たく言えば「借金総額」となります。
4. 借金をいくら減額して、いくらずつ返済していくかについて記載したもので、裁判所が、この計画について債権者の意見・議決を踏まえて認可すると、法的に借金が減額されることになります。
5. これを「民事再生手続きの不許可事由」といいます
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