自己破産のメリット/デメリット

023_自己破産

かなりの手間や時間を要する自己破産ですが、申請者(債務者)にとってはどんなメリットがあるのでしょうか?また、メリットがあれば必ずデメリットもあります。

この稿では自己破産に関するメリットやデメリットについて、解説していきます。

自己破産のメリット

かなりの手間や時間を要する自己破産ですが、申請者(債務者)にとってはどんなメリットがあるのでしょうか?当然、債務がゼロにできること、みたいな想像はできますが、実際のところ、どうなのか?

自己破産のメリットを順を追って整理してみましょう。

免責許可決定の持つ意味とは?

債務者にとって自己破産をする最大のメリットは免責を受けることができることです。

ただし、「免責を受ける」ということはイコール債務がゼロになるということではありません。厳密にいうと債権者が取立てを行うことができないということを指します。まあ、債務者にとっては支払いに追われて、借りては返す・・・ような「自転車操業」の毎日から解放されますので、大きなメリットでしょう。

つまり、自己破産をすれば借金も保証人としての義務も、全て支払いを逃れることができる、ということになります。すなわち、借金をチャラにできるということは「借金に負われる生活から開放され、新しい人生を再出発することができる」ということです。

債権者からの取立てがストップ

借金返済が滞ったりすると、しばしば銀行やカード会社、貸金業者等から督促の電話や郵便が来ます。家族に知られたくないのもあって、帰宅するときには郵便受けを欠かさず確認したり、電話がかかれば無意識にワンコールで出たりするようになります。

これらの「督促」は非常にストレスになるわけですが、弁護士や司法書士に自己破産手続きを依頼して、弁護士などが「受任通知」を債権者に出状すれば、以降の督促や取立てがピタリと止まります。これにより精神的負担が大幅に軽減されます。

日常生活に支障をきたさない

再出発にあたっては制限もありますが、日常生活に支障はきたしません。保有している財産については、一般的な家具や家電、年数が経過した自動車、一部の生命保険(掛け捨てや、解約しても返戻金が少ないもの)は、破産後も保有できます。

他人に知られることはほとんどない

自己破産しても戸籍や住民票には記載されることはありません。官報に名前と住所が記載されますが、これは避けることはできません。(官報とは法令などの政府情報の公的な伝達手段で、政府が毎日発行しています)

ただし、現実的には官報を毎日、くまなく確認している人は絶対数としては少ないと思います。ですから、自分から公表しない限りはまず、他人に知られることはない、と言っても過言ではないと思います。

仕事にも影響はない

自己破産を理由に解雇することは法律で認められておりませんので、会社を退職しなければならないということはありません。※

※ 一部の職業(弁護士等)では、それぞれの職業の法律により資格喪失事由に該当し、一旦辞めなければならなくなる場合があります。

精神的負担からの開放

上述の「債権者からの取立てがストップ」にも関係してきますが、自己破産すれば借金の返済に追われる必要もありませんし、借金の督促や強引な取り立てにあうこともありません。これらの不安やストレスから開放され、人生をリセットできることになります。

 

以上が自己破産の「メリット」になります。

自己破産のデメリット

メリットがあれば必ずデメリットもあるのが、世の中というものです。この章では自己破産のデメリットをまとめてみました。

信用情報に傷が付く(ブラックリストに載る)

 

自己破産を含む債務整理の手続を行う場合、「信用情報機関に登録される」ことになります。よく言われるところの「ブラックリストに載る」というやつです。

この「信用情報機関に登録される」ことで一定期間(5年間~10年間)はクレジットカードが作成できなくなります。ただし、この期間を過ぎれば「信用情報機関」から掲載事実がクリアされますので、また借入が可能となります。

しかし、これにより再び借金を作る危険性もなくなるわけですから、見方を変えれば、むしろメリットと言えるかもしれませんね。

財産を手放さなければいけないことがある

自己破産を申請し、免責が決定する場合でも財産を手放さなければいけないケースがあります。

破産手続は債務者だけでなく、債権者のための財産等の清算を行う手続です。このため、一定額以上の財産(高額の不動産や自動車等)は清算のために手放さなければいけなくなります。

マイホームを手放さなければいけないのが一番わかりやすい例でしょう。

では、車はどうでしょうか?

車の場合は換金すると「20万円超」の価値がある場合は、差し押さえられますので、このあたりは資産目録を作成する際に査定してもらったり、弁護士や司法書士とよく相談することをお勧めします。(生活必需品であることと、資産価値が20万円以下であることを裁判所に申し出ると保有することが認められます)

自己破産手続中に制限されるもの

自己破産の手続が進行している期間(破産手続開始決定~免責許可決定の期間とされています)では、以下のことが制限されますので注意が必要です。

職業の制限

自己破産のメリットでは「仕事に影響しない」とは書きましたが、破産手続中は一定の職業や資格に就くことができなくなります。

いわゆる「士業」と呼ばれる、弁護士、公認会計士などに就くことはできなくなります。他には警備員や生命保険募集人、損害保険代理店なども含まれます。

もし自己破産を検討されている方は、ご自分の職業を継続できるかなどについて、弁護士によく確認することが大事となってきます。

郵便物の転送

管財事件では、裁判所の許可により破産者宛の郵便物は破産管財人に転送されることになります。

このため、管財事件が進行中の期間については、郵便物を直接受け取れない場合があります。

ただし、年賀状等に代表される自己破産手続上に不要な郵便物は破産管財人から受け取ることができるケースもあります。

身柄の拘束

身柄の拘束と書くと大げさに聞こえてしまい、身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、要は自己破産手続中の期間には破産者自身が裁判所に出頭しなければいけない手続きがあることに関係しています。そこで裁判所が必要と認める場合は破産者の身柄を拘束(「引致」と言います)する場合がでてきます。

もっとも、裁判所や破産管財人の指示に素直に従って手続に応じていれば問題なく、実際に拘束されたケースはほとんどないそうです。

官報に載る

メリットの「他人に知られることはほとんどない」で触れましたが、官報に名前と住所が記載されることは、避けられません。

ただし、官報に官報に掲載されるといっても、一般の方で官報を読む人はほとんどいません。あなた自身も読んだことはないかと思います。したがって、他人に知られることはまずありません。

 

以上が自己破産の「デメリット」になります。

 

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