2018年11月20日
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(1)自己破産~はじめに

【はじめに~自己破産の目的、管財事件、同時廃止

 

「自己破産」は破産法という法律に則って手続きが進められますが、その第1条に目的が定められています。

「第1条:
この法律は、支払不能又は債務超過にある債務者の財産等の清算に関する手続を定めること等により・・・(中略)・・・もって①債務者の財産等の適正かつ公平な清算を図るとともに、②債務者について経済生活の再生の機会を図ることを目的とする。」

 

債務整理を検討している人にとって、自己破産を実行する最大の目的は②の債務をなくすことですが、債務者だけでなく、債権者のために清算する(=①)ためのものでもあるわけです。

上述のように二つの目的がありますので「債権者のために財産等を清算する手続(=破産手続)」と「債務者のために債務をなくす手続(=免責手続き)」の双方を進めていくということになります。

では具体的に自己破産の手続きについて見ていきましょう。

①破産管財人の関与(管財事件)

  • 自己破産の方法は「破産管財人」が関与するか否かで二つに分かれます。破産手続をするためには、債権者数や債権額、債権者に分けるべき申立人(債務者)の財産額を調査し、破産手続が完了するまで管理し、債権者に配当を分ける必要があります。
  • また、申立人の債務の原因や対応状況によっては免責が認められない場合もあるので(=「免責不許可事由」)、調査する必要もあります。
  • しかし、破産申立ては現在、個人の自己破産だけで年間7万件以上に及びます。このため、個々の事案の調査や財産管理等を裁判所が行うのは困難なため、これらの業務を行うものとして「破産管財人」を選任します。(=ほとんどの場合「弁護士」から選任されます)
    このように破産管財人が選任されたうえで進んでいく破産事案を「管財事件」と言います。

 

②同時廃止

  • ①の「管財事件」に対して「同時廃止」という制度もあります。
    もともと「破産管財人」が選任されるのは、申立人の財産の調査・管理・配当、免責不許可事由の調査を行うためです。
  • しかし、破産手続を行うにも費用がかかります。破産者に破産手続の費用をまかなうだけの財産がないことが判明している時にまで破産管財人を選任しても、あまり意味がありませんし、申立人の経済的な負担となります。(実は破産管財人の報酬は申立人が負担することになっています!)
  • 以上の事情から破産手続が始まるのと同時に終了させる制度が「同時廃止」です。同時廃止では破産手続自体が即座に終了しますから、破産管財人が選任されることなく、免責手続だけが進むことになります。
  • なお、破産者に財産が十分に残されていることは多くないため、個人の自己破産の多くは同時廃止の手続によって行われます。

③同時廃止の要件

  • 同時廃止手続の要件は裁判所が「破産財団をもって破産手続の費用を弁済するのに不足すると認めるとき」と定められています。
  • ここでいう「破産財団」とは債務者(=破産申請を申立てる人)の持っている資産を指しています。つまり、破産者の資産が破産手続費用より少ない場合は手続開始と同時に終了!(=同時廃止)となるということです。
  • また破産手続費用とは破産管財人への報酬等を指していますが、少なくとも20万円以上の資産があるかどうかが基準となります。

 

では、次に同時廃止にならないケースはどんな場合か見ていきましょう。

 

④同時廃止にならないケース

 ア.資産の有無が申立時点で明確でない場合

  • 上述の通り、法律の上では資産(財産)の有無のみが同時廃止の要件として定められていますが、資産の有無が申立時点で明確でない場合もあります。
  • そのような場合、本来であれば、申立時点で十分に行うべき資産の調査が不十分であった場合では資産の状況を管財人が調査・評価の必要があるとして管財事件となる場合もあります。
  • また、申立時点で資産がないと思っていても換金できるもの(生命保険の解約返戻金や過払い金など)がある場合はこれを資産とするため、管財事件となります。

 イ.免責不許可事由」と判断される場合

  • 資産が全くない場合でも管財事件になる場合があります。
    それは「免責不許可事由」(=債務をなくすことができない事由)がある場合です。
  • どういうことかと言うと、免責不許可事由の有無は破産者の債務の原因や破産に至るまでの経緯(財産の処分方法、破産手続における破産者の態度(!)等をよく調査しないと判別できません。
  • ただし、この調査・判断も裁判所が全部行うことは難しいものです。
    このため、免責不許可事由がある、と疑念を持たれた場合はその存在有無を判断することを目的として、破産管財人が選任されることになるわけです。
  • また、免責不許可事由があったとしても裁判所はその事情が十分に理解できるものであれば、裁量で(ここも大事です)破産者の免責を許可することができるのです。
  • 以上のような詳細な調査が必要なので、破産管財人が選ばれるわけです。

 

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(参考・出典:「自己破産と借金整理を考えたら読む本」(ベリーベスト法律事務所))